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蛍石と冷媒のお話

蛍石 蛍石の主成分はフッ化カルシウム(CaF2)でフルオロカーボン(通称フロン)の原料です。 フロンと言うとオゾン層を破壊するCFC(特定フロンR12など)を連想しますので最近はフルオロカーボンと言うのが主流です。
フルオロカーボンは3種類に大別されます。
CFC(クロロフルオロカーボン)塩素を含みオゾン破壊の程度が高い。R?11、R?12など。
HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)塩素を含んでいるが水素があるためオゾン破壊の程度が低い。R?22など。
HFC(ハイドロフルオロカーボン)塩素を含まず、オゾン破壊が全くない。R?410A、R?404A、R?407C、R?134a、R?32など。
最新の空調機・冷凍機などの冷媒にオゾン層を破壊しないHFCが使われているのはご承知の通りです。
しかしながらHFCは地球温暖化係数がかなり高く、温室効果ガスであるため100%の問題解決には至っていません。 現在は機器からガスを漏らさない、「漏えい防止」の取り組みが始まっています。
話を蛍石に戻しますが。 蛍石は世界の生産量の約6割を中国が生産しています。ちなみに次に多いのはメキシコです。 以前はこの蛍石を中国から輸入して日本の工場ででフルオロカーボンを合成していました。 おなじみのR12・R22など冷媒はほとんど日本で製造していました。
実は蛍石もレアアースの一種でありまして、中国の国策により原料のままでの輸出を制限し、中国国内で製品化(フルオロカーボンの合成)をするようになりました。
現在は日本の大手メーカーもほとんどを中国で合成したフルオロカーボンを購入しているのが実情です。 2010年末に起きたR400番台冷媒の高騰の原因は蛍石の採掘規制による蛍石自体の値上がりと混合原料のR125を作るプラントが不足したことによる供給不足によります。
今は新しいR125のプラントが稼動し、世界の景気も良くないので、価格は落ち着いています。 しかし蛍石という資源を握っている以上、好むと好まざるにかかわらず、中国は今後も世界の冷媒供給の要であることは変わりません。

サイホン管こぼれ話

サイホン管 日本で流通している混合冷媒用NRC容器には、サイホン管が装着されています。混合冷媒は基本的に液状態で機器に充填しなければなりません。ガス状態で充填すると組成が変わる可能性があるからです。正立した状態で液充填するためには、サイホン管が必須となります。 サイホン管の先端とボンベの内側の底には若干の隙間があります。 最後まで液で取り出そうとしても、少しは残ってしまいます。 したがって正確に10kg充填されていても液で10kgは取り出すことが出来ません。機器へのチャージに際しては、冷媒量に余裕を持ってボンベをご準備下さい。 ちなみに海外の仕様は原則倒立使用なのでサイホン管は装着されておりません。 またR410Aのチャージ口も日本独自の仕様ですのでアダプター無しではホースが接続出来ません。 海外流通品をそのまま国内に持ち込むとトラブルの原因になりますのでご留意下さい。

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